こんにちは。
世田谷区在住のjun(@odakyu_de_go)と申します。
立川に泊まって、国立市の「くにたち市民芸術小ホール」で開催された『表現の不自由展 東京 2022』を見てきました。
「あいちトリエンナーレ2019」の一企画だった『表現の不自由展・その後』は、テロ予告などの脅迫に遭い、3日で展示中止。
2021年6月には、神楽坂で『表現の不自由展 東京』が開催される予定でしたが、こちらも右翼の脅迫・妨害に遭い、延期。
3年たってようやく見られた形です。
目次
事前準備
チケットの予約
『表現の不自由展 東京 2022』の開催期間は4月2日~5日の4日間で、1コマ50分(定員40名)の完全入替制。
2021年に神楽坂で開催予定だった『表現の不自由展 東京』のチケット購入者に優先的にチケット販売がされた。
4月5日(最終日)の14:00からの回を予約した。
ホテルの予約
自宅から会場までは往復2時間。
疲れちゃうので近くで泊まることに。
グーグルマップで会場近くのホテルを検索。
国立駅周辺にはホテルがなかった。
近くでホテルが密集しているのは、立川駅周辺と府中駅の周辺。
東横イン立川駅北口を当日に予約した。6,745円。
先に東横イン立川駅北口へ行って、荷物を預ける
小田急線と南武線を乗り継いで、12:15に立川駅に到着。
駅にはルミネが入っていて、駅の目の前には伊勢丹があり、伊勢丹の横には多摩モノレールの駅。
立川に来たのは約20年ぶりで3回目。
東横イン立川駅北口で荷物を預ける。
「くにたち市民芸術小ホール」へ向かう
南武線で矢川駅へ行き、13:15に「くにたち市民芸術小ホール」に到着。
この時間、街宣右翼はいないようで静かだった。
施設の南側は公園で、子連れや高齢者が憩っていた。
警察官に話を聞いてみたが、土日は右翼が大勢来たが、今日は午前中に街宣車が一台来ただけとのこと。
ホールの隣にカフェが併設されていたが、『表現の不自由展 東京 2022』が開催される4/2~4/5まで臨時休業となっていた。
「くにたち市民芸術小ホール」の西と北は団地、東は小学校。
その小学校前には警察の人員輸送車が停まっていて、警察官の待機場所になっていた。
小学校はちょうど春休み期間で良かった。
このことについては以下のような経緯があったようだ。
「表現の不自由展・東京」の会期が4日間と短くなったのは、4月6日に地元の小学校の入学式があるからという市側の要請によるものという。ただその代わりに夜8時ないし9時までと公開時間を延ばしたようだ。
「表現の不自由展・東京」国立市で開幕。街宣抗議の中、警察官100人以上が警備態勢に(篠田博之) – 個人 – Yahoo!ニュース
14:00まで公園で時間を潰す。
「表現の不自由展 東京 2022」を鑑賞
入口でサッカースタジアム入場前にやるような手荷物検査。
その後、空港にあるような金属探知機のゲートをくぐる。
スタッフから、「写真撮影はOKだが動画撮影はNG」との説明を受ける。
あと、実行委もアーティストも励みになるので、メッセージボードに一言いただけると嬉しい、と。
出品作品は16点。
一度に40人が見るので、混んでないものを優先的に見ていく。
豊田直巳「叫びと囁き フクシマ:記録と記憶」
豊田直巳「叫びと囁き フクシマ:記録と記憶」では、4枚の写真が掲げられていた。
以下は「かつて原発推進のPRコピーを考案した本人がそれを記した看板の撤去に抗議する写真」とのこと。批評性があって面白い。
写真展は2018年春から全国を巡回。
しかし、大田区人権・男女平等推進課は、大田区立男女平等推進センター「エセナおおた」での展示にあたり、展示許可の条件として上の写真を外すように主催者に指示したとのこと。
及び腰だなあ。
後に大田区は豊田に謝罪、指示を取り消し、写真展は予定通り開催されたそうだが。
「叫びと囁き フクシマ:記録と記憶」からもう1枚。
除染廃棄物の仮置き場の脇を神輿が練り歩いていく写真。
5年前、「福島第一原発20km圏内ツアー」で南相馬市、双葉町の除染廃棄物の仮置き場を見たことを思い出した。
小泉明郎「空気 #18」
パネルの解説を読むまで分からなかったが、傘の下にいた天皇・皇后が透明化されている。
東日本大震災の被災地に行った天皇・皇后を撮った報道写真をキャンバスにプリントして、天皇・皇后を透明化した。そのことによって天皇制をめぐって日常的に行われている儀式を可視化する。
作者非公開「九条俳句」
「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」
「市民が作ったこの句は、埼玉県さいたま市大宮区の三橋公民館の俳句サークルで第1位に選ばれ、2014年7月の月報に掲載されるはずだった。ところが公民館側はそれを拒否。戦争放棄をうたった「日本国憲法9条」を扱うことは政治的であり、議論が分かれるため、一方の側に立てないというのが理由だった。作者は提訴。自治体の政権への忖度や過剰規制を象徴するとして、多くの市民による応援団が結成された。俳人の金子兜太は優れた作品だと高く評価した。」
こんな程度のものを自主規制してるのかと呆れてしまった。
なお、2018年12月、作者の勝訴が確定したとのこと。
大橋藍「アルバイト先の香港式中華料理屋の社長から「オレ、中国のもの食わないから。」と言われて頂いた、厨房で働く香港出身のKさんからのお土産のお菓子」
タイトルがすべてを物語っている。
2018年の国立新美術館での「五美大展」に出品することになっていたが、叶わなかった作品とのこと。
その経緯は以下。
キム・ソギョンとキム・ウンソン「平和の少女像」
韓国の彫刻家キム・ソギョンとキム・ウンソン夫妻による「平和の少女像」(正式名称「平和の碑」)。
これは体験型のアート。
隣りに座ってみると、そのサイズの小ささに気づく。
足元を見ると、背が小さいのだろう、かかとが床に着いていない。
「<平和の少女像>に込められた12の象徴」と書かれたパネルには、
地についていないかかとは、自分の居場所に立とうと思っても立てず、かかとをおろすことができない、不安の中で生きてきたハルモニたちの人生を表します。かかとにある無数の傷は、困難で険しい道のりを表します。解放後(日本敗戦後)、苦労して故郷にたどり着いた被害者を無視した韓国政府の無責任さ、韓国社会の偏見までも問うています。
とあった。
背後に回ってみると、少女像の影は背中の曲がった老婆の影になっていた。
実際に見てみないと分からないものだ。
戦時性暴力の問題は、普遍的な問題。
白川昌生「群馬県朝鮮人強制連行追悼碑」
私が子供の頃よく遊びにいった「群馬の森」に関係する展示もあった。
「群馬の森」に実際に建つ「朝鮮人強制連行追悼碑」をモチーフとした作品とのこと。
パネルには「近年、日本の歴史修正主義者が公共彫刻、碑を排除しようとしている事実を象徴的に表している」とあった。
帰省したときにたまに「群馬の森」に行くので、今度その碑を探してみよう。
時間が限られていたので、映像作品はちゃんと見られなかったが、それ以外をひと通り見た感想としては、
「見るのもためらわれるような過激な作品があるのかと思ったら、なかった」
「こんな程度のものを展示拒否してるの?」
「こんな程度のものを脅迫して潰そうとして、逮捕されて、職まで失った会社員の今の気持ちは一体・・・」
というものだった。
鑑賞中に外から騒音。街宣右翼が来たようだ。
最後にここでしか買えないというハンカチを購入して、少しだけカンパした。
メッセージボードには無数の応援の付箋が貼られていた。私も書いてきた。
鑑賞後
外に出ると、街宣右翼が来たせいで会場周辺の警備にあたる警察官が増えていた、
街宣右翼の話す内容を聞いていたが、展示にかこつけて嫌がらせ&ヘイトスピーチしたいだけのようだった。
東横イン立川駅北口にチェックイン
16時にホテルに戻る。
フロントで、東横インクラブカードのデジタル会員証(スマホ)をかざしてチェックイン。
東横インクラブカードは入会金が1,500円するが、年会費は永年無料。入会すると宿泊料金が通常より500円~700円程度安くなる。生涯で3回泊まれば元が取れる計算。
今月から歯ブラシはアメニティコーナーから持っていくスタイルになったとのこと。
部屋は5階。
東横インはどこに泊まっても同じ部屋企画だが、高い位置に壁掛けテレビがあるのは初めて。
お陰で机の上はスッキリ。
晩飯1軒目~伍楽
晩飯。いつもなら晩飯場所を事前にリサーチするのだが、今回は調べなかった。
1軒目でホテル近くの「伍楽」という居酒屋へ。
串6本と生ビールを注文。
お通しの摺り流し。カリフラワーだったかな?
串は6本で1,080円と安かったが、旨かったね。
ハツ。
豚タン。
ただ、コロナ禍で私が求める雰囲気とは異なってた。
串だけサクッと食べて退店。
コロナ禍じゃなければ、店員も元気よくてフレンドリーで安くて美味しくていい店なんだろうけどね。
晩飯2軒目~伊勢丹の「更科堀井」
2軒目は無難に伊勢丹のレストラン街へ。
恐らく、空いてて静かだろう、と。
「更科堀井」という蕎麦屋へ。
期待どおりに空いていて、静かだった。
麻布十番に本店があるお店のようだ。
名倉山酒造の純米酒(熱燗)、赤イカの塩辛、ミニサラダを注文。
この日本酒とても美味しい。名前覚えておこう。塩辛も旨いな。
この後、「霧島サーモンと菜の花のアボカドソースがけ」を注文。とびっこも乗ってた。
確か和風サラダは330円、サーモンは550円、塩辛は450円。
いずれも量は少ないのだけど、500円前後で何種類か食べられるのはすごくありがたい。
日本酒お代りして、焼き味噌も追加。
締めにもりそば。
満足。
料金は4,088円。
アメックス百貨店ギフトカードで支払い。
入会キャンペーンクリアのために購入した「アメックス百貨店ギフトカード」がまだかなり残っているのだ。
就寝
帰りに「肉のハナマサ」に寄る。
妻が三軒茶屋のここにたまに行っていたのは知っていたけど、スーパーなのね。名前から肉専門店かと思っていた。ビールとおかきを購入。
ホテルに戻り、ビールを飲みながら、「表現の不自由展」の情報を検索。
フロントに連絡して、明日のチェックアウトを1時間延長してもらう。
睡眠時間短かったので早めに寝た。
東横イン立川駅北口で朝食
8:30に起床。
朝食は9:30までだと思っていて、9:00ちょうどに1階のロビー兼朝食会場へ。9:00までだった。
おにぎりは片付けられていたが、残っているものを持ち帰るのはOKと言われたので、持ち帰らせてもらって部屋で朝食。
国営昭和記念公園でサイクリング
11時前にホテルをチェックアウト。荷物は預かっていてもらう。
徒歩で国営昭和記念公園へ向かう。
国営昭和記念公園の前に建つこれが、インフィニティプールがあるソラノホテルか。
人の流れに沿っててくてく歩いて行く。
10分弱歩いたところに人だかりが。
入園券を買う人たちだった。
え、入園料が必要なの?
入園料は大人450円、小中学生は無料。
せっかくここまで来たので入園。交通系電子マネーで入れた。
移動した距離を地図上で確認し、この公園が相当広大だと知る。
入園後も歩いてる人がいたが、レンタサイクルを借りることにした。3時間で420円。
最近、電動自転車しか乗っていないので、ペダルが重く感じた・・・笑
気候が最高。風を切って走るととても気持ち良い。
見どころ、遊び場の近くには駐輪スペースが設けられている。
白、ピンク、黄色、緑、青の5色でカラフルで綺麗である。
うちの近くではもう桜のピークは過ぎたが、こちらは満開を少し過ぎたくらいだった。
ここは「みんなの原っぱ」という場所。なんだこの広さは。
国営昭和記念公園の広さを調べたら、165.3ヘクタール。「群馬の森」の6個分だ。
立川市と昭島市の広域避難場所の一つに指定されているらしい。
日本庭園もある。その東屋から。
ここは「原っぱ西花畑」。
バラのようなチューリップ。
1時間20分くらいかけて入園口まで戻ってきた。
国営昭和記念公園、いいところだった。近くにあったら度々行っているだろう。
疲れたのでしばらくベンチで休憩。
グリーンスプリングスの「AFURI」で昼飯
時刻は13:00。
ソラノホテルのルーフトップバーに行きたい。
昼飯を食べようと思ったが、ランチは5,720円のコース1種類のみという。14:00から始まるティータイムを利用することにした。
ソラノホテル近くに、「AFURI」という名前を聞いたことがあるラーメン屋があったので、そこで昼飯を食べることに。
調べたら、ソラノホテルも「AFURI」も「グリーンスプリングス」という複合商業施設の一部のようだ。
国営昭和記念公園からソラノホテル遠景とズーム。肌色が動いているのでプールで泳いでる人がいるみたい。
電動キックボードのシェアリングサービスを見つけた。免許必要なのかな?
多摩モノレール沿いに複合商業施設「グリーンスプリングス」。歩道が広くて歩きやすい。最近できたようで洗練されている。
多摩モノレール来た。南北に走っていて、玉川上水駅で西武拝島線、高幡不動では京王線、多摩センター駅では小田急線・京王線と接続しているようだ。
「AFURI」で1,080円の柚子塩ラーメン。高いな。
なるほど、こういう味か。一回食べればいい感じかな。
スタッフ全員が不織布マスク付けているのは良かった。
ソラノホテルの「ルーフトップバー」
14:00過ぎにソラノホテルへ。
ロビーは天井が高く、洗練されている。
エレベーターで11階へ。
横長のインフィニティプールに沿って、奥に細長い店舗。
目の前にインフィニティプールがあるが、プールサイドには出られない。
インフィニティプールを利用できるのは宿泊者のみで、10階からアクセスする必要があるとのこと。
暑かったのでアイスコーヒーを注文。
窓からは先ほどまでいた国営昭和記念公園と陸自の立川駐屯地の飛行場が見える。
天気が良い日は南西方向に富士山も見えるようだ。
アイスコーヒー代1,210円払って、この景色を見たようなもんだね。
店を出た後、2階のロビーフロアにある「DAICHINO RESTAURANT」のテラス席も見学させてもらう。
あとで以下の記事に追加しておこう。
東横イン立川駅北口に戻り、スーツケースを回収して帰宅した。
立川1泊2日でかかった費用
最後に今回の立川1泊2日でかかった費用をまとめておく。
宿泊費用は延長料金1,000円混みで、7,745円。
飲食費は合計9,042円。
交通費は合計1,223円。
トータルで21,080円。
分類 | 細目 | 費用 |
---|---|---|
宿泊 | 東横イン立川駅北口 | 6,745円 |
延長料金 | 1,000円 | |
飲食 | 伍楽 | 2,060円 |
更科堀井 | 4,088円 | |
肉のハナマサ | 1,684円 | |
ソラノホテル ルーフトップバー | 1,210円 | |
交通 | 電車 | 465円 |
電車 | 136円 | |
電車 | 157円 | |
電車 | 465円 | |
その他 | 表現の不自由展チケット | 500円 |
表現の不自由展グッズ | 500円 | |
表現の不自由展図録 | 1,200円 | |
国営昭和記念公園入園料 | 450円 | |
国営昭和記念公園レンタサイクル | 420円 | |
合計 | 21,080円 |