こんにちは。
jun(@odakyu_de_go)と申します。
SMBC信託銀行は、2019年10月1日より、デビット機能としては日本最多となる18通貨に対応した、多通貨Visaデビット一体型キャッシュカードの発行を開始しました。
- 「GLOBAL PASS」
- 「ANAマイレージクラブ GLOBAL PASS」
です。
※ちなみに、Sony Bank WALLETが11通貨対応です。
デザインがかっこいいです。
「GLOBAL PASS」「ANAマイレージクラブ GLOBAL PASS」は、「20万円の余裕資金があって、以下の18通貨が流通する国に、多頻度で行く人」には、かなりおすすめのカードです。
SMBC信託銀行のバンキングカードを持っていた私も切り替え手続きをしました。
どんなメリットとデメリットがあるか紹介しますね。
「GLOBAL PASS」のメリット
GLOBAL PASSは、18通貨に対応した、Visaデビット一体型キャッシュカードです。
簡単に言うと、GLOBAL PASS1枚で、日本円と、(日本円以外の)17通貨の外貨普通預金口座を開設できます。
そして、その外貨普通預金口座から、手数料ゼロで現地通貨を引き出せたり、外貨建てのショッピングもできる点がポイントです。
現地通貨を引き出す際の為替手数料が安い
外国で現地通貨を引き出せるキャッシュカードのことを「国際キャッシュカード」といいます。
※「海外キャッシュカード」「外貨キャッシュカード」とも呼ばれます。
国際キャッシュカードの為替手数料は大体3%前後です。
ジャパンネット銀行Visaデビット | 3.02% |
---|---|
三菱UFJデビット | VISA:3.05% JCB:4.75% |
楽天銀行デビットカード | 2.94% |
住信SBIネット銀行 | 2.5% |
例えば、ジャパンネット銀行Visaデビットで、米ドルを1,000ドル引き出すと、3,020円程度の手数料がかかります。
※1ドル=100円と仮定
SMBC信託銀行のGLOBAL PASSではどうか?
GLOBAL PASSの場合、まず、円から外貨に換える為替手数料が安いです。
取扱通貨 | 為替手数料 |
---|---|
米ドル、豪ドル、ニュージーランドドル、英ポンド、カナダドル、スイスフラン、ユーロ、シンガポールドル、トルコリラ | 1円 |
香港ドル、南アフリカランド、オフショア中国人民元 | 0.4円 |
ノルウェークローネ、スウェーデンクローネ、デンマーククローネ、メキシコペソ | 0.3円 |
タイバーツ | 0.08円 |
現在、為替手数料無料キャンペーンも実施中です。
- 米ドル定期預金の為替手数料無料キャンペーン(~2020/12/30)
- 円から外貨への為替手数料無料キャンペーン(~2020/12/30)
その上で、その外貨普通預金口座から毎回、追加手数料なしで引き出しができます。
例えば、GLOBAL PASSに1,000ドルの米ドル普通預金口座を開設すると、為替手数料は1,000円で済みます。
つまり、為替手数料は1%ですね。
そして、その米ドル普通預金口座から、毎回、手数料無料で米ドルを引き出せます。
ジャパンネット銀行VisaデビットとGLOBAL PASSの為替手数料を比較すると、その差額は2,020円にもなります。
GLOBAL PASS | ジャパンネット銀行Visaデビット | |
為替手数料 | 1,000円 | 3,020円 |
引き出し手数料 | 0円 | 0円 |
合計 | 1,000円 | 3,020円 |
※1ドル=100円と仮定
よく比較されるのがSony Bank WALLETです。
Sony Bank WALLETの場合、日本円から米ドルに両替する手数料は、1,000ドルあたり150円と激安です。
しかし、海外で米ドルを引き出す際に、1.79%の事務処理経費がかかります。
GLOBAL PASSとSony Bank WALLETの手数料を比較すると、以下のようになります。
GLOBAL PASS | Sony Bank WALLET | |
為替手数料 | 1,000円 | 150円 |
引き出し手数料 | 0円 | 1,790円 |
合計 | 1,000円 | 1,940円 |
※1ドル=100円と仮定
SMBC信託銀行のGLOBAL PASSの方が有利です。
現地通貨でショッピングする際の為替手数料も安いが・・・
既に述べたように、GLOBAL PASSの「円⇒外貨」の為替手数料は、他の国際キャッシュカードに比べて安いです。
取扱通貨 | 為替手数料 |
---|---|
米ドル、豪ドル、ニュージーランドドル、英ポンド、カナダドル、スイスフラン、ユーロ、シンガポールドル、トルコリラ | 1円 |
香港ドル、南アフリカランド、オフショア中国人民元 | 0.4円 |
ノルウェークローネ、スウェーデンクローネ、デンマーククローネ、メキシコペソ | 0.3円 |
タイバーツ | 0.08円 |
海外でのショッピングも、この外貨普通預金口座の残高を使って、毎回、為替手数料無料でできます。
た・だ・し。
「高還元率のクレジットカード」を持っていれば、話は別です。
クレジットカードで外国通貨建てのショッピングをするときの為替手数料(海外事務手数料)は、1.6%から2.0%くらいですが、その分、ポイントが貯まります。
アメックスプラチナカード(為替手数料=2.0%)のように、海外で使うとポイントが3倍(100円=3マイル)になるカードもあります。
「GLOBAL PASS」を利用してのショッピングは、確かに為替レート(米ドルの場合1.0%)は有利ですが、お使いのクレジットカードの還元率も考慮してください。
わたしは海外ではアメックスプラチナカードを使っています。
以下は、久保建英を見にマヨルカ島まで行った時のクレジットカード明細の一部ですが、「ポイント3倍」で凄くポイント貯まります。
「100円=3ポイント=3マイル」です。
アメックスプラチナによるショッピングには、2.0%の為替手数料というCOSTがかかりますが、100円=3マイルのREVENUEがあるので、私は迷うことなくアメックスプラチナを使っています。
以下は、楽天カード、GLOBAL PASSとの比較表です。
アメックスプラチナ | 楽天カード(Visa) | GLOBAL PASS | |
COST(為替手数料) | 2.0% | 1.63% | 1% |
REVENUE(ポイント還元率) | 3.0% | 1.0% | 0.25% |
PROFIT(差し引き) | +1.0% | -0.63% | -0.75% |
※1ドル=100円と仮定
PROFIT(差し引き)を見てください。
海外では、アメックスプラチナが圧勝です。
外貨が不足していても、「外貨フルバック」で決済/引き出しが可能
SMBC信託銀行の「GLOBAL PASS」には、「外貨フルバック」というサービスがあります。
外貨普通預金の残高が不足している場合に、円普通預金口座から全額充当して決済/引き出しするサービスです。
「外貨フルバック」サービスを利用すれば、海外でも外貨の残高を気にせず、安心してカードを利用できます。
ただし、「外貨フルバック」の「円⇒外貨」の為替手数料は3%と高くなります。
外貨普通預金の残高が不足している状態で、外貨建でショッピングする場合は、アメックスプラチナのような還元率が高いカードを使うか、Sony Bank WALLETのような為替コストの低いデビットカードを使うといいでしょう。
外貨普通預金の残高が不足している状態で、現地通貨を引き出す場合は、GLOBAL PASSよりSony Bank WALLETが有利になる可能性があります。
18通貨以外の現地通貨の引き出し/ショッピングももちろん可能
「18通貨以外の外貨でのショッピングや現地通貨の引き出しはできないの?」
そんなことはありません。
円普通預金口座に残高があれば、18通貨以外の外貨でのショッピングや現地通貨の引き出しは可能です。
ただし、3%の為替手数料がかかります。
(18通貨以外の)外貨でショッピングする場合は、アメックスプラチナのような還元率が高いカードを使うか、Sony Bank WALLETのような為替コストの低いデビットカードを使うといいでしょう。
(18通貨以外の)外貨を引き出す場合は、GLOBAL PASSよりSony Bank WALLETが有利になる可能性があります。
18通貨の被仕向送金手数料が無料
外国の銀行から送金を受け取る場合、「被仕向(ひしむけ)送金手数料」という手数料がかかります。
三菱UFJ銀行、三井住友銀行の場合、1,500円以上、みずほ銀行の場合、2,500円です。
SMBC信託銀行では、外国から以下の18通貨の送金を受け取る際の「被仕向送金手数料」が無料です。
ちなみに、Sony Bank WALLETも被仕向送金手数料が無料ですが、11通貨対応です。
新生銀行は13通貨対応です。
新生銀行の被仕向送金手数料は2,000円相当ですが、新生ゴールド会員/新生プラチナ会員であれば、被仕向送金手数料が実質無料になります。
以下の記事では、新生銀行「新生ゴールド会員」の詳しいメリットと、新生ゴールドになるための条件を紹介しています。
家族カードは16歳から発行できる
GLOBAL PASSの申し込み対象は、「SMBC信託銀行に円普通預金口座およびプレスティア マルチマネー口座外貨普通預金をお持ちの18歳以上の個人」となっています。
しかし、家族カードは16歳から発行できます。
あなたがGLOBAL PASSを発行すれば、高校生の息子さん・娘さんに持たせて、海外留学に携行させることもできます。
発行手数料は1枚につき1,000円(税別)です。
最大2枚まで発行できます。
一応、利用特典もある
クレジットカードを使うと、ポイントやマイルが貯まったり、キャッシュバックが受けられたりしますね。
GLOBAL PASSにも利用特典があります。
GLOBAL PASSの場合
GLOBAL PASSの場合、海外でのショッピング利用金額に応じて、お客さまのカテゴリー毎に、円普通預金口座に毎月自動入金(キャッシュバック)されます。
会員カテゴリー | 預け入れ総額 | キャッシュバック率 |
---|---|---|
通常 | – | 0.25% |
プレスティアゴールド | 1,000万円以上 | 1.0% |
プレスティアゴールドプレミアム | 5,000万円以上 | 1.5% |
プレスティアゴールドは、「月間平均総取引残高が1,000万円相当額以上で、外貨建て商品などの資産運用をお考えの、選ばれたお客様」に案内されるサービスです。
プレスティアゴールドプレミアムは、「月間平均総取引残高が5,000万円相当額以上で、外貨建て商品などの資産運用をお考えの、選ばれたお客様」に案内されるサービスです。
プレスティアゴールドプレミアムになれば、キャシュバック率が1.5%になります。
為替手数料が安い上にキャッシュバック率1.5%は最強ですね。
ANAマイレージクラブ GLOBAL PASSの場合
ANAマイレージクラブ GLOBAL PASSの場合、以下のようになっています。
- 新規口座開設で300マイル
- 外貨預金部分の年間増加額1万円あたり、お客さまのカテゴリー毎にマイルプレゼント。
- 通常:5マイル
- プレスティアゴールドのお客さま:10マイル
- プレスティアゴールドプレミアムのお客さま:15マイル
- 海外でのショッピング利用金額や海外ATMで現地通貨の引出し1万円あたりで1マイル
ANAマイレージクラブ GLOBAL PASSでは、海外でのショッピングに加えて、海外ATMからの現地通貨引き出しもマイルプレゼントの対象となります。
ただ、還元率はしょぼいです・・・
プレスティアゴールド、プレスティアゴールドプレミアム向けの特別サービスがある
上でも紹介したように、
「月間平均総取引残高が1,000万円相当額以上で、外貨建て商品などの資産運用をお考えの、選ばれたお客様」は、プレスティアゴールドに招待されます。
「月間平均総取引残高が5,000万円相当額以上で、外貨建て商品などの資産運用をお考えの、選ばれたお客様」は、プレスティアゴールドプレミアムに招待されます。
プレスティアゴールド以上になると、
- (他行宛を含む)国内円振込手数料が無料
- 海外電信送金手数料が無料
- 外貨現金の取扱手数料の優遇
- クロスカレンシー取引(外貨間為替取引)手数料割引
- 預金金利上乗せ
- シティゴールドラウンジの利用
などの特典が受けられます。
シティゴールドラウンジは、ニューヨーク、マイアミ、サンフランシスコ、ロンドン、シンガポール、香港、上海の7都市にあります。
「GLOBAL PASS」のデメリット
次に、「GLOBAL PASS」のデメリットを紹介します。
はっきり言って、余裕資金がない人、めったに海外旅行行かない人には何のメリットもないカードです。
口座維持手数料が毎月かかる
以下いずれかの条件を満たしていない場合、口座維持手数料として月額2,000円(税別)必要です。
- 前月の月間平均総取引残高の外貨部分が20万円相当額以上
- 前月の月間平均総取引残高が50万円相当額以上
- 前月末時点でローン商品のお借入れがあること(プレスティア マルチマネークレジットは除く)
- 前月最終営業日のSMBC信託銀行所定の時点でプレスティア マルチマネークレジットのお借入があること
- 前月25日(25日が土・日・祝休日の場合は前営業日)時点でSMBC信託銀行の提携クレジットカードの会員である場合
- 外貨積立サービスの初回引落しがあった月の翌月以降、一定の積立がされていること
年額2,000円ではなく、月額2,000円です。
ちなみに、SMBC信託銀行の提携クレジットカードとは、
- PRESTIA Visa GOLD CARD
- PRESTIA Visa PLATINUM CARD
の2枚のことです。
いずれも年会費が高いです。
PRESTIA Visa GOLD CARD | 10,000円 ※初年度無料 |
PRESTIA Visa PLATINUM CARD | 35,000円 ※初年度無料 |
PRESTIA Visa PLATINUM CARDについては、原則25歳以上で、プレスティアゴールド、または、プレスティアゴールドプレミアムの方が対象のカードとなります。
国内ATM利用手数料が高い
国内のATM利用手数料が高いです。
三井住友銀行ATM | 0円 |
国内提携金融機関ATM | 時間帯により100円-300円 |
基本的に海外で使うカードと考えましょう。
海外ATMの利用手数料は無料ですから。
対象は、セブン銀行ATM、ゆうちょ銀行または郵便局のATM、提携都市銀行・地方銀行のATMです。
なお、新生銀行の場合、新生ゴールド会員/新生プラチナ会員であれば、コンビニ、都銀、ゆうちょ銀行のATM手数料が無制限で無料です。
※2021年1月25日から、都銀、ゆうちょ銀行は対象外。
他行宛振込手数料が高い
プレスティアオンラインを使った場合の他行宛振込手数料は以下になっています。
口座をお持ちのお客様 | 240円(税別) |
---|---|
前々月の月間平均総取引残高が100万円相当額以上のお客さま | 150円(税別) |
プレスティアゴールドのお客様 | 0円 |
他行宛振込みは他のキャッシュカードで行いましょう。
新生銀行の場合、新生ゴールド会員なら、月に5回まで他行宛振込手数料が無料です。
新生銀行プラチナ会員なら、月に10回まで他行宛振込手数料が無料です。
国内でショッピングする際の利用特典がない
GLOBAL PASSは、(日本円を含む)18通貨に対応した、Visaデビット一体型キャッシュカードです。
円普通預金を利用して、国内での円建てのショッピングに利用することもできます。
ただし、この場合、利用特典は何もありません。
私は国内でのショッピングについては、基本、アメックスプラチナカード、SPGアメックスカードを使っています。
「いまだけ国内デビットご利用キャンペーン」が実施されています。
期間:2020年10月26日~2021年1月31日
キャンペーン期間中に国内で合計10万円以上GLOBAL PASSを使って支払いをすると、
■GLOBAL PASSをお持ちの方→5,000円プレゼント
■ANAマイレージクラブGLOBAL PASS をお持ちの方→2,500マイルプレゼント
です。
コロナ禍で海外利用が見込めない中での窮余の策と言えます。
まとめ
SMBC信託銀行の「GLOBAL PASS」「ANAマイレージクラブ GLOBAL PASS」のメリット・デメリットを紹介してきました。
このカード、はっきりしてますよね。
多少の余裕資金があって、海外旅行に頻繁に行く人にはおすすめ、18通貨が流通する国に行く人にはかなりおすすめです。
逆に、海外旅行に行かない人にはほぼメリットがありません。
SMBC信託銀行「GLOBAL PASS」は紹介プログラムを実施中
※2023年3月31日をもって紹介プログラムは中止されました。
これからSMBC信託銀行の「GLOBAL PASS」を発行予定の方に朗報です。
SMBC信託銀行は「ご家族・ご友人紹介プログラム」を実施中で、入会時にわたくしの「紹介者コード」を入力して、一定の外貨の預け入れをすると、5,000円のキャッシュバックが受けられますよ。
さらに、50,000円の旅行券が抽選で当たります。
紹介者コード | 98229295 |
---|
SMBC信託銀行の「ご家族・ご友人紹介プログラム」のキャンペーン内容については、下記の記事で詳しく紹介しています。
プロモーションコード入力で300マイル貰える情報も掲載していますので、ぜひご覧ください。
こんにちは。突然失礼いたします。現在SMBC信託銀行の口座開設を検討しているのですが、こちらの紹介コードを今も有効でしょうか?開設の際は使わせていただければと思っています。よろしくお願いいたします。
こすも様
はい、現時点でも「紹介プログラム」は実施中です。上で案内している紹介者コードをご利用ください。
わたくしのほうでもSMBC信託銀行プレスティアに「取引期間」に1取引で円資金を1万円以上預け入れておりますので、「抽選で3ヵ月ごとに30組に1組の確率で、ご紹介する方、ご紹介をうける方それぞれに旅行券5万円分をプレゼント」の対象にもなります。
なお、「紹介プログラム」の特典を得るためには、口座開設後に、一定の外貨預金を預け入れる必要がございます。
詳細はこの記事の末尾のリンク先で確認できますのでご覧くださいませ。