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「『Mr.Children』というバンド名が決められたロイホはどこ?」問題への考察

こんにちは。

ポイントとマイルを貯めてあちこち旅行するのが好きな、jun(@odakyu_de_go)と申します。

今回は、うちの近所のファミレスが関係するので気になっていた、

「『Mr.Children』というバンド名が決められたロイヤルホストはどこ?」問題

を取り上げます。

3つの説がある

3つの説があります。

※リンクはグーグルマップにリンクしています。

「ロイヤルホスト道玄坂店」説

「ロイヤルホスト道玄坂店」説のソースは、2012年に発行されたムック本『PERFECT BOOK Mr.Children: 僕らの愛したミスチル20年の軌跡 1992-2012』です。

ムック本「Mr.Children: 僕らの愛したミスチル20年の軌跡」の記述

「Mr.Children」に改名したのは、正確には1988年12月末。渋谷のファミリーレストランロイヤルホストに4人が集合し、紙ナプキンに書いて案を出し合った。

このムック本の影響でしょうか。

Mr.Childrenのwikipediaにも同様の記述があります。

Mr.Childrenのwikipediaの記述

デビュー前、THE WALLSという名で活動していたが[17]、1988年12月、渋谷のロイヤルホストにてMr.Childrenに改名[17]。

Twitterで「ミスチル ロイヤルホスト 渋谷 or 道玄坂」で検索すると、今でも多くのツイートがヒットします。

現在、渋谷駅近くにあるロイヤルホストは道玄坂店のみですので、この説が信じられているようです。

しかし、これはあり得ません。

「ロイヤルホスト道玄坂店」の開業日は1999年11月4日です。

※開業日についてはロイヤルホストのカスタマーセンターにて確認いたしました。

1988年12月当時に存在していなかったロイヤルホストが会合の舞台になるわけがありません。

※渋谷駅近くには「ロイヤルホスト渋谷駅東店」(1999年12月10日~2008年8月31日)も存在したようですが、こちらも時期的にあり得ません。

加えて、「1988年12月、渋谷のロイヤルホストにてMr.Childrenに改名」のソースとして、(この後に取り上げる)『Mr.Children 道標の歌』(小貫信昭、水鈴社、2020年)が挙げられているのもおかしいです。

同書にはそんな記述はないからです。

wikipediaの記述は二重に誤っています。

「ロイヤルホスト桜丘店」説

「ロイヤルホスト桜丘店」説のソースは、『CONCERT TOUR POPSAURUS 2001』のツアーパンフです。

その中でメンバーの中川敬輔さんは以下のように答えています。

POPSAURUS 2001のツアーパンフ内の中川敬輔インタビュー部分

環八沿いのファミリー・レストランですよね。世田谷通りを右に行った、右手にあるロイヤルホスト。今でもありますよ

環八と世田谷通りを含む地図が以下になります。※画像はマピオンを利用。

縦の太い黄色い線が環八(環状八号線)、横の太い黄色い線が世田谷通りになります。

環八と世田谷通りを含む地図

は環八沿いにあった「ロイヤルホスト桜丘店」、は世田谷通り沿いに今もある「ロイヤルホスト馬事公苑店」です。

開業日と閉業日は以下になり、2001年当時の中川敬輔さんの「今でもありますよ」の条件も満たしています。

店名開業日閉業日
ロイヤルホスト桜丘店1988年12月23日2009年5月24日
ロイヤルホスト馬事公苑店1978年5月22日現在も営業中

中川敬輔さんの「環八沿いのファミリー・レストランですよね。世田谷通りを右に行った」を、「世田谷通りを(西に向かって進み、環八との交差点を)右に行った」と解釈するなら、環八沿いにあった①の「ロイヤルホスト桜丘店」が答えということにあります。

その場合、メンバーは(「ロイヤルホスト桜丘店」の開業日は1988年12月23日ですので)開業間もないロイヤルホストで会合を持っていたことになります。

※なお、「ロイヤルホスト桜丘店」をさらに北に行った、環八沿いに「ロイヤルホスト芦花公園店」(1986年7月26日開業、2003年1月8日閉店)も存在しました。現在、跡地は「サイゼリヤ 芦花公園店」になっています。

私が引っかかるのは、「世田谷通りを右に行った」の部分です。

一般的に「◯◯通りを右に行った」は、「□□通りを進んでいって、◯◯通りとの交差点を右に行った」という意味で使うのが一般的だろうから、です。

「ロイヤルホスト馬事公苑店」説

「ロイヤルホスト馬事公苑店」説のソースは、上でも紹介した『Mr.Children 道標の歌』(小貫信昭、水鈴社、2020年)です。

Mr.Childrenというバンド名が誕生した場所は、「環状八号線を北に向かい、世田谷通りを右折した右側」の「ロイヤルホスト」とされています。

小貫信昭『Mr.Children 道標の歌』の16ページ

「環状八号線を北に向かい、世田谷通りを右折した右側」にあるロイヤルホストは、②の「ロイヤルホスト馬事公苑店」しかありません。

環八と世田谷通りを含む地図

1978年5月にオープンし、今も営業中ですから、2001年当時の「今でもありますよ」の条件も満たしています。

ただ、「環八沿い」にはありません。

考察

『Mr.Children』というバンド名発祥の地はどこなのか?

既に述べたように、「ロイヤルホスト道玄坂店」説は誤りです。

では、「ロイヤルホスト馬事公苑店」なのか「ロイヤルホスト桜丘店(既に閉店)」なのか?

~~~(ここから先はあくまでも推測です)~~~

2020年に書籍を出した小貫信昭さんが「裏を取っていない」とは流石に思えません。

2001年に中川敬輔さんは以下のようにインタビューに答えました。

環八沿いのファミリー・レストランですよね。世田谷通りを右に行った、右手にあるロイヤルホスト。

小貫信昭さんは関係者に取材した結果、より詳しく以下のように記したのではないでしょうか?

環状八号線を北に向かい、世田谷通りを右折した右側、「ロイヤルホスト」がある。

中川敬輔さんの「環八沿い」は、「環八の近く」の意味だったのではないでしょうか?

~~~(推測おわり)~~~

小貫信昭さんが『Mr.Children 道標の歌』の中で、「そのロイヤルホストは2020年の今でもあります」と書いていれば、(「ロイヤルホスト桜丘店」は既に閉店しているので)「ロイヤルホスト馬事公苑店」に決まりだったのですが、その記述はありません。

ハッキリさせない。それもまたいいのかもしれません。

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jun
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